いびつな願望:名大生・殺人事件/中 タリウム中毒、非公表 識者「高校の責任大」

http://mainichi.jp/area/news/20150211ddq041040007000c.html

いびつな願望:名大生・殺人事件/中 タリウム中毒、非公表 識者「高校の責任大

毎日新聞 2015年02月11日 中部朝刊

 2013年7月ごろ、宮城県内の私立高校で、校長が教職員に指示した。「男子生徒が復学します。彼は原因を言いたがっていますが、取り合ってはいけません」。12年6月ごろに突然体調を崩し、失明寸前まで視力が落ちて休学していた男子生徒への対応についてだった。

 当時を知る関係者は「校長は誰かをかばっている」と感じたという。だが、職員から質問は出なかった。復学した男子生徒は14年春に特別支援学校へ転出した。一部の職員以外には詳細は説明されず、体調悪化の理由も不明とされていた。

 先月27日、名古屋市の森外茂子(ともこ)さん(77)を殺害したとして、名古屋大学の女子学生(19)が愛知県警に殺人容疑で逮捕された。「高校時代、同級生に毒を飲ませたことがある」。警察に話した内容が翌28日に報じられると、女子学生の母校の高校に取材が殺到した。

 校長は男子生徒に異変があったことを認め、診察した医師が「第三者が関わった薬物中毒の可能性がある」と診断していたことを明らかにした。

 被害届を受けた宮城県警タリウム中毒と鑑定し、傷害事件として捜査していることも分かった。女子学生が関与したかどうかは不明だ。複数の学校関係者によると、一部の教職員や生徒の間では当時から「(女子学生が)毒物を持っているのではないか」とのうわさがあったという。女子学生は14年春に卒業し、名大へ進んだ。

 高校が男子生徒への毒物事件を宮城県に報告したのは、今回の報道の後だった。学校関係者からは「なぜ、公にしなかったのか」との声が上がる。教育評論家の尾木直樹さんは「当時からうわさがあったのなら、学校がそれを知らないはずがない。適切に対応していれば、結果は違っていたはずだ。責任は大きい」と、学校側を批判した。

 高校は先月30日に「個人情報を守る観点から、回答は差し控える」との文書を出して以降、取材に応じていない。今月2日朝、校長は校内放送で全校生徒に呼びかけた。「私も早く真実を知りたいし、話したい。でも裁判や警察の説明があるまでは答えられないのです」。そして涙声で「我が校に隠蔽(いんぺい)はありません」と強調したという。

【脳の驚異】中国人老婆、昏睡状態から目覚めたら英語がペラペラに!!

http://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E3%80%90%E8%84%B3%E3%81%AE%E9%A9%9A%E7%95%B0%E3%80%91%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E8%80%81%E5%A9%86%E3%80%81%E6%98%8F%E7%9D%A1%E7%8A%B6%E6%85%8B%E3%81%8B%E3%82%89%E7%9B%AE%E8%A6%9A%E3%82%81%E3%81%9F%E3%82%89%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%8C%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%81%AB/ar-AA92FCk

 死の淵から生還を果たし、意識を取り戻した中国人お婆ちゃんが、いきなり流暢な英語を話すようになったとして話題を呼んでいる。以前、昏睡状態から目覚めたオーストラリア人青年が、まるで母国語のように中国語を話しはじめたという不思議なケースも世間を賑わせたが、今回はまさに逆のパターンだ。外国語の学習に四苦八苦する人には羨ましい(?)"奇跡"の詳細とは――

【その他の画像と動画はこちらから→http://tocana.jp/2015/02/post_5721.html

 今月3日、複数の海外メディアが報じたところによると、現在話題の渦中にいるのは湖南省長沙市の郊外に暮らすリウ・ジユさん。御年94歳のジユお婆ちゃんは、過去に英語教師として働いていた。しかし退職後の30年間、家族でさえも、彼女の口から英語が発せられる光景を目にしたことはなかったという。

 2週間前、お婆ちゃんは突然の脳梗塞に襲われ、昏睡状態に陥った。すぐに市内の病院へと搬送されるも、極めて危険な状態だったようだ。しかし、医師たちの懸命な治療によって、彼女は何とか一命を取り留める。そして、ようやく意識が戻った時、お婆ちゃんの口から周囲を仰天させる一言が。


「Where am I? What is happening?(ここはどこ? 何が起きたの?)」

 それは、ゆっくりであるが、明瞭かつ完璧な発音だったという。そう、お婆ちゃんはこの瞬間を境に、英語で会話することしかできなくなってしまったのだ。すぐに英語に堪能な医師が駆けつけるが、お婆ちゃんは中国語を一切話せず、理解することもできなくなっていることが確認された。担当のタオ・ホウ医師(45)は、脳の言語中枢に何らかの異変が生じた可能性を指摘した上で、次のように語る。

「私が知る限り、このようなケースはありません。しかし、今後のリハビリと休養で、お婆ちゃんが再び中国語を取り戻せるのではないかと期待しています」「脳細胞には、ある程度まで自己修復する力が備わっています。少なくとも改善は見られるのでは」

 生死の境をさまよった末、内に秘めた能力が開花する――。まるでマンガや小説のような話だが、脳にはまだまだ私たちの知らないことがたくさんあるようだ。

女性殺害:女子学生、中学時代に毒キノコ研究

毎日新聞 2015年01月29日 15時00分
http://mainichi.jp/select/news/20150129k0000e040216000c.html

名古屋市昭和区のアパートで昨年12月、同市千種区の森外茂子(ともこ)さん(77)を殺害したとして、愛知県警が殺人容疑で逮捕した名古屋大学の女子学生(19)は、中学生時代から毒物に強い関心を持っていたことが、当時の同級生への取材で分かった。女子学生は「人を殺してみたかった」「高校時代、同級生に毒を飲ませた」などと話しており、県警は動機解明に向け、生い立ちなども調べる方針。【山本佳孝、永野航太】
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 同級生によると、女子学生は、東北地方の実家から中学校に通っていた頃、「毒に興味を持っている」と話し、インターネットなどで毒キノコや化学薬品を熱心に調べていた。自宅には複数のビーカーが転がっており、「自分で作った薬品をハムスターにかけた」とも話していたという。

 また、ハサミやカッターをポケットに入れて持ち歩いていた。猫の脇腹にハサミを突きつけ、「中身を見てみたい」「しっぽを切りたい」と話したこともあったという。

 女子学生は中学の卒業文集に「いままでありがとー! いつかまた会おうゼ! 忘れんなよ」と書いた。自身のことを「おれ」と呼ぶなど個性が強かったというが、優しい一面もあり、友達の悩み事の相談に乗ることもあったという。同級生は「事件はショックだが、『やっぱり』という思いもある」と複雑な心境を明かした。

 愛知県警によると、女子学生は昨年12月7日に森さんを殺害したとされる。翌日、室内に遺体を残して実家に帰省し、今月26日に名古屋に戻り、27日に逮捕された。調べに対し「26日夜は遺体を放置したアパートで寝た」と話しているという。
 ◇タリウム入りか、自宅で容器押収

 名古屋大の女子学生(19)の自宅アパートから、薬品のような粉末などが入った複数の容器が押収されていたことが、愛知県警の捜査関係者への取材で分かった。女子学生のものとみられるツイッターの投稿などから、毒性の強い「タリウム」の可能性もあるとみて県警が鑑定を進めるほか、入手経路も調べる。

 タリウムは毒劇物取締法で18歳未満への販売が制限されている。ツイッターには「硫酸タリウムの半数致死量は1g(成人男性)だろ?」などの投稿があった。【三上剛輝】

女性殺害:名古屋大生「高校時代に友人に毒。友人に障害」

毎日新聞 2015年01月28日 15時00分(最終更新 01月28日 16時33分)

 名古屋市千種区の無職、森外茂子(ともこ)さん(77)を殺害したとして、名古屋大学の女子学生(19)が愛知県警に殺人容疑で逮捕された事件で、女子学生が調べに対し、「高校時代に友達に毒を飲ませたことがある。友達には障害が残った」という趣旨の供述をしていることが、捜査関係者への取材で分かった。県警は、殺人事件の背景や動機に関わる供述とみているが、内容にはあいまいな点もあり、慎重に裏付け捜査を進める。

 捜査関係者によると、女子学生は「友達に毒を飲ませたら、学校をしばらく休んだ」などと供述しているという。母校の東北地方の私立高校教頭は毎日新聞の取材に「毒を飲ませたかどうかは把握していないが、(女子学生の周囲には)目が見えなくなった同級生はいる」と答えた。別の関係者は「同級生の男子生徒が毒を盛られ、その後失明したと聞いている」と話している。

 大学の友人らによると、女子学生は薬品知識が豊富で、周囲に「購入したハムスターに自分で作った薬を投与して効果を試した」と話していた。

 一方、捜査関係者への取材で女子学生が「おのは中学生の頃から持っていた」などと供述していることも分かった。さらに「人を殺してみたかった」「誰でもよかった」などとも話している。女子学生のものとみられるツイッターには、昨年12月7日の事件当日に「ついにやった」と殺人を示唆するような書き込みもあった。

 県警は、以前から殺人願望を抱き、たまたま宗教の勧誘に来て知り合ったばかりの森さんを標的にした可能性があるとみて追及する。

 県警千種署は28日午前、女子学生を名古屋地検に送検した。逮捕容疑は昨年12月7日昼ごろ、名古屋市昭和区の自宅アパートで森さんを手おので殴るなどして殺害したとしている。容疑を認めている。【三上剛輝、大野友嘉子】

女性殺害:女子名大生、12月半ばから友人 連絡とれず

毎日新聞 2015年01月27日 23時04分(最終更新 01月29日 12時59分)

 名古屋市千種区の無職、森外茂子(ともこ)さん(77)を殺害したとして、名古屋大学の女子学生(19)が殺人容疑で逮捕された事件で、複数の知人によると、逮捕された女子学生は、事件後の昨年12月半ばから連絡が取れなくなり、友人が無料通信アプリ「LINE(ライン)」でメッセージを送るなどしたが、返信はなかったという。

 知人らによると、女子学生は、名古屋大学内の部活動でムードメーカーとして活躍。普段は静かだが、感情の起伏が激しい一面もあった。薬品の知識を周囲に力説することがあり、「ハムスターを購入して、自分で作った薬品を投与して効果を試した」と周囲に話していたという。

 知人の大学生は「彼女を心配して家まで様子を見に行った友達もいる。ショックです」と話した。

 女子学生の東北地方の実家の近隣住民らによると、女子学生は両親と妹の4人家族で、数年前に新築の一軒家に引っ越してきた。近所の男性(67)は「明るく円満な家族という印象。お姉ちゃんはよく自転車で出かける姿を見た。事件を起こすような子には見えない」と驚いた様子。近くの女性(82)は「両親は共働きで、子ども2人で家にいた。回覧板を回すとニコニコして『ありがとう』と言ってくれる子だった」と話した。

 女子学生の母校の私立高校の教頭(52)は「(事件を聞いて)驚いた。事実かどうか確認できていないが、問題があったとは聞いていない。普通の生徒で、熱心に勉強もしていたはず。自分の心と向き合う教育にも力を入れていただけに、信じられない」と肩を落とした。【加藤沙波、三上剛輝、式守克史】

女性殺害:「質問したい」誘い出す 女子名大生、事件当日

毎日新聞 2015年01月28日 07時00分

 名古屋市千種区の無職、森外茂子(ともこ)さん(77)を殺害したとして、名古屋大学の女子学生(19)が殺人容疑で逮捕された事件で、女子学生が昨年12月7日の事件当日、宗教団体の勉強会が終わった後に「質問をしたいことがある」と森さんを昼食に誘い出していたことが、関係者への取材で分かった。2人はその後、女子学生の自宅アパートへ行ったとみられる。愛知県警は女子学生が森さんを殺害する目的で食事に誘った可能性があるとみている。【山本佳孝、金寿英、駒木智一】

 複数の知人によると、森さんは12月7日午前、昭和区での宗教団体の勉強会に、女子学生を連れて参加。勉強会は昼ごろに終了したが、女子学生が「いろいろ質問したいことがある」と話し、森さんと昼食に行ったという。県警は2人が同日午後3時ごろにアパートに着き、直後に事件が起きたとみている。

 森さんの夫(81)は同日夜、県警千種署に「夜になっても妻が帰ってこない」と届け出た。関係者の一人は同日午後9時ごろ、警察から事情を聴かれ、その後に女子学生のアパートを訪問。女子学生は森さんの行方について「3時半ごろに帰りました」と話した。女子学生に変わった様子はなかったという。

 現場のアパートは2階建てで、女子学生が住んでいた部屋は1階の1K。玄関を入った左側に浴室があり、森さんは洗い場に倒れていた。

 森さんを知る人らからは驚きと悲しみの声が上がった。

 同じマンションの男性は「顔を合わせば向こうからあいさつをしてくれる人。いつもきっちりした服装で、笑顔の絶えない人だった」。別の女性(63)は「恨みを買うような人ではない」と話した。

 知人女性は「とても若々しい人。最近は携帯音楽端末を購入し、使いこなせるようにと一生懸命な様子だった。目標を持って熱心に取り組む人だった」と語った。

名古屋・女性殺害:毒の影響か、同級生に障害 校長が会見

毎日新聞 2015年01月29日 00時44分(最終更新 01月29日 01時14分)

 名古屋市千種区の無職、森外茂子(ともこ)さん(77)が殺害された事件で、愛知県警に殺人容疑で逮捕された名古屋大学の女子学生(19)が「高校時代に友達に毒を飲ませた」という趣旨の供述をしていることについて、女子学生が通っていた東北地方にある私立高校の校長が28日、記者会見し、同じクラスだった男子生徒が薬物の影響とみられる症状で入院していたことを明らかにした。女子学生の関与は不明だが、男子生徒は視力が低下するなどの障害が残ったという。


 校長の説明によると、男子生徒は2012年6月中旬ごろ「体がだるい」と訴え、欠席が増えた。その後一時的に回復したが、同10月には視力が低下するなどして入院。医師は「薬物が原因の可能性がある」と指摘し、事件性が考えられることから警察に通報したという。

 警察は理科室などの薬品を調べたが、生徒の体から検出された薬物は見つからなかった。また学校は生徒の自宅や通学路も点検したが、不審な点は見当たらなかった。

 男子生徒は同12月5日に休学し、翌年7月に復学したが、自由に体を動かすことができなくなったこともあり、14年3月に特別支援学校に転出した。

 校長はこれらの出来事を公表しなかった理由について「在校生に動揺を与えたくなかった」と説明した。

 一方、愛知県警は28日、森さんの死因が、頸部(けいぶ)圧迫による窒息死の可能性が高いとする司法解剖の結果を発表した。身を守ろうとした際にできる傷がないことなどから、県警は部屋に招き入れられた森さんが、いきなり襲われたとみている。

 県警によると、室内には女子学生のものとみられるキャリーバッグがあり、その中に手おのがあった。携帯電話や財布が入った森さんのかばんも室内の収納スペースから見つかった。また室内の血痕が拭き取られたような形跡もあったという。【大野友嘉子、三上剛輝】

ワタミ次期社長、ブラック批判に答える

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20150128/276813/

2期連続の赤字を見込むワタミで、3月に社長が交代する。労働環境の悪化で“ブラック企業”との批判を受ける同社の業績をいかに回復させるか。アルバイトとして入社し、役員となった清水邦晃・次期社長に聞いた。

ワタミをどのような会社にしていくのか。

清水邦晃(しみず・くにあき)
ワタミの居酒屋チェーンにアルバイトとして入社。介護事業を立ち上げ、2009年、事業会社「ワタミの介護」社長に就任。2014年10月、ワタミフードサービス社長に。44歳。(写真:竹井俊晴)

清水:ワタミは居酒屋を原点とする、「食」中心の会社だ。そこに戻る。

 マーケットに合ったメニューを提案するなどして、(主力である)「和民」「わたみん家」をはじめとする居酒屋業態を強化する。それぞれの店舗を、お客さまに楽しんでいただける場に作り直す。そのために必要な環境を整える。楽しめる場を目指す挑戦は、介護事業の強化にもつながる。

原点回帰のために何をする。

清水:まずは今春、グランドメニューを改編する。それぞれの料理の分量を減らして単価を下げる。

 昨年は、いわゆる小料理屋に匹敵するような(高級)路線に舵を切り、料理の品質を向上させたり分量を増やしたりして、単価を上げた。それがお客様に受け入れられなかった。「色々な料理を頼むには、それぞれの料理の量が多すぎる」「高すぎる」などのご意見をいただいた。

 実は昨年のメニュー改編は、40代ぐらいの客層をターゲットに考えていたのだが、お客様の6割は20〜30代が占めている。我々のような総合居酒屋は、グループで訪れたお客様が色々な料理を注文できるところに楽しさがある。その要望に応えられていなかったのだと思う。

 そこで、メニューブックも、大きく広げて読める作りに変える予定だ。小さいことだが、一つひとつ丁寧に取り組んでいきたい。

 社内では、それぞれの地域に合ったメニューを地域ごとに本部に提案できる体制を築く。「九州全域」など全国に9つあるブロック単位で、「和民」などの業態ごとに配置していた管理職を統合し、業態の垣根を越えて、それぞれのブロックに最適なメニューを考えられるようにする。

客数は前年実績を割り続けている。「昔は和民によく行ったけど、今は行かない」という顧客に、もう一度来てもらうための施策は。

清水:お客様の年代や利用動機に合った業態を提案していくべきだと思っている。「和民」「わたみん家」は主に20〜30代のお客様向け。チェーンの良さを前面に打ち出して喜んでもらえる店を目指す。「そういう店は飽きた、もういいよ」というお客様には、「銀政」や「炭旬」といった個店の良さを表現した業態をお薦めしていく。中華やイタリアンを食べたいという方には「WANG'S GARDEN」や「GOHAN」がある。あらゆる利用動機に応えられるように、会社として今後も業態をととのえていく。

国内事業会社4社のうち3社を統合する狙いは。

清水:ワタミには、国内外食と宅食、食材製造卸、介護の4つの事業会社がある。最初の3つは「食」と密接に関連する事業だ。これらを統合することで、競合に勝つ商品開発を進める。固定費の削減など経営の効率化も図る。

 昨年10月に事業会社4社の社長を入れ替えた。事業会社の縦割りを克服し、事業間の相乗効果を出すための措置だった。事業会社の統合は当時から桑原豊・現社長が考えていた構想で、相乗効果をさらに進める狙いだ。

社長にはいつ指名されたのか。

清水:昨秋に、桑原氏から話があった。第2四半期の決算がまとまり、2期連続の通期赤字が見込まれることが分かったため、桑原氏が「業績悪化の責任を取って代表権を返上したい」との意向を役員に示された。

 社会から厳しい目で見られ、業績が悪化して、現場も疲弊している。こうした問題の解決を、現場の従業員の思いが分かるプロパーの若い人材に託したい、と話された。

ブラック企業」との批判がある。

清水:批判は真摯に受け止める。スタッフからは、社会からの批判に心が折れてしまいそうになると聞いている。お客様や入居者様の喜ぶ顔が見たい、とか、「居酒屋が好き」と、まっすぐな気持ちで働いているスタッフの思いに応えたい。労働集約型の仕事は、これまで働く人の頑張りに頼ってきた部分が大きい。これを改め、スタッフが元気に働けて、休みもきちんと取れる環境を作ることが経営の責任だ。既に取り組みを進めている。

どのように改善するのか。

清水:100以上の店舗で営業時間を短縮した。さらに2月中旬からは全店の3分の2に当たるおよそ300店で、定休日を設定する。各店の社員数も適正に増員する。グランドメニューの改編では、品目数を1〜2割程度減らし、現場の負荷軽減につなげる。

ハードワークに慣れたワタミのプロパーである清水さんに、就労環境の改革は難しいのでは。

清水:私の働き方は違う。

 10年近く携わった介護事業で多くのことを学ばせていただいた。マネジメントを学ぶこともできた。介護の現場は、スタッフ個人の専門性を尊重しながらチームで働くことを重んじる。ここで、個を生かすことの重要性に気づいた。

 社内を見わたせば「料理を作るのが好き」「接客が好き」「メニューを考えるのが好き」などと、皆ちがった希望と長所がある。会社に貢献できることが違う。こうした社員の専門性を重視する給与制度を、4月に導入するための準備を今行っているところだ。

【山形】明倫中、マット事件から20年、時が流れ薄れる記憶 地元住民らなお残る「真相は?」

 新庄市の明倫中で1993年1月、1年の男子生徒=当時(13)=が体育館の用具室で死亡した事件から13日で20年となった。
同校1、2年生計7人が傷害容疑などで逮捕、補導され地域社会に大きな衝撃を与えたほか、少年審判、民事裁判とも
曲折を経るなどし、少年法改正の契機にもなった事件。関係者に複雑な思いを残したまま、時が重ねられている。

 「もう20年もたつんですか」。明倫中の近くにある自宅前を除雪していた会社員男性(63)はしみじみと語った。
あの年も今年と同じように雪深かった。事件当時、長男と長女は既に高校に進学していたが、
「わが子が通っていた学校内で、子どもが亡くなったなんて」と衝撃を受けたことは覚えている。
しかし現在は「近所でも事件のことは話題に上らなくなった」。事件は地元でも過去のものになりつつある。

 少年審判、民事裁判とも最高裁まで及んだ。特に民事では一審の山形地裁が加害者とされた
元少年7人の関与を否定したものの、仙台高裁では一転して全員の関与を認定。最終的に最高裁は高裁判決を支持した。
司法判断が揺れた影響で「いまだに事件の真相がよく分からない」と語る市民は多い。

 学校周辺は20年前と比べ新しい住宅が立ち並ぶなど、様変わりした点も多い。
最近、引っ越してきたという30代男性は「事件について特に思うことはない」と言葉少な。
自宅前を除雪していた女性も「事件発生当時は仙台市に住んでいた。
この近くの学校で大きな事件があったという話を聞いたことはあるが、詳しくは知らない」と話した。

 一方で、「(加害者とされた)元少年側が裁判のやり直しを求める動きがあると聞く」と言うのは
同校の学区内に住む介護士男性(56)。「20年たった今でも解決していない事件だという印象はある」。

 事件に直接関わりのある人たちの口は重かった。「もう触れてほしくない」―。
取材を断る短い言葉からこうした思いが垣間見られた。亡くなった生徒の父親(63)は
「申し訳ないが、取材はお受けできない」。元少年たちにも代理人弁護士を通じて
取材を申し込んだが、回答は「そっとしておいてほしい」ということだった。

明倫中事件 1993年1月13日に新庄市の明倫中で発生。体育館用具室内で同日夜、
1年生の男子生徒が巻かれたマットの中に頭から入った状態で死亡しているのが見つかった。
日常的にいじめがあったとされ、県警は1、2年生の少年7人を傷害と監禁致死の容疑で逮捕、補導。
少年審判で逮捕の3人は「無罪」に当たる不処分決定、補導の4人のうち3人は
「有罪」に相当する保護処分となった。保護処分の3人は仙台高裁に抗告し、
同高裁は棄却した上で7人全員の関与を指摘。3人の再抗告は最高裁で棄却された。

 その後、男子生徒の遺族が少年らに損害賠償を求めた民事裁判で山形地裁
7人全員のアリバイを認定、事実上「無罪」とされた。だが、仙台高裁は一転して全員が関与したと判断。
最高裁元少年らの上告を棄却し、司法判断は「全員有罪」との結論で終局した。

http://yamagata-np.jp/news/201301/13/kj_2013011300284.php

大阪市、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給へ 橋下徹氏「管理するのは当たり前」【全文】

http://logmi.jp/32679

2014.12.26
大阪市生活保護費の一部をプリペイドカードで支給へ 橋下徹氏「管理するのは当たり前」【全文】
橋下徹大阪市長は12月26日、定例記者会見で大阪市において、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給することを、モデル事業として実施すると発表。受給者の家計管理を支援する必要性を強調し、「支給と支出を管理するのは当たり前だ」と語りました。(2014年12月26日 橋下徹 大阪市長 記者会見 より)
【スピーカー】
維新の党 大阪市長 橋下徹

橋下徹 大阪市長(以下、橋下):僕からは4点あります。まず第1点なんですけれども、VISAのプリペイドカードによる生活保護費の支給を、モデル的に実施します。生活保護費の支給方法について、家計管理や資金管理が必要な方々への支援ツール、まあ自立支援のいちツールとしまして、プリペイドカードによる生活保護費の支給を、モデル的に実施します。


こういうやり方は全国初ということになります。近年、金銭管理等の各種生活支援を必要とする被保護者、生活保護受給者ですね、とりわけ単身高齢者が増加しておりまして、今後も増加すると見込まれます。

平成25年12月に成立した、いろいろな生活保護の欠陥をちょっと改善しようという改正生活保護法では、収入・支出・その他、生計の状況を適切に把握することが、受給者の責務として義務付けられました。

経済的に自立していくためには、まずはキチッと家計を把握することが肝要なんでしょう。

さらに、ギャンブルな過度な飲酒などに生活費を費消し、自立に向けた生活設計をたてることが困難な方への支援も求められている。ということで今回、三井住友カード株式会社さん、株式会社富士通総研さんの三者において協定を締結しまして、モデル事業を実施するに至りました。


最初にこのVISAのプリペイドカード、これを利用の申し出があった被保護者に貸与しまして、生活保護費のうち一部、モデル実施においては一律3万円、このプリペイドカードのほうにチャージをします。

で、この利用者、生活保護費受給者のほうは、VISAカードの加盟店でこのチャージ額、入金額までの買い物、飲食などが出来ると。まあ本当にプリペイドカード、ですね。

これいろいろ確認すると、クレジットカードの場合には上限設定が出来ないとか、本人じゃない第三者が、例えば市役所も第三者的存在になりますから、それが利用者に代わってチャージをするというのが、制度上いろいろ課題があったみたいですけれども。

その課題がクリアになったので、こういう新しいモデル事業として、一回、生活保護費の適正支給、そして利用者のほうは自立に向けた家計収支の把握ができると。これも自立支援の重要ないち形態だと、僕は思っております。利用者は希望を募って、こういう形を採ります。

僕も弁護士時代に破産事件をよく扱っていましたけれども、家計がキチッと把握できないと、なかなか生活のほうがうまく成り立たない、というような実態も見えてきました。

まあ生活保護者の方はそういう方々ばかりではありませんし、いろいろな理由で生活保護を受けなければいけない事情もあるんでしょうけれども、ただ中にはこういう形でキチッと自らの家計収支について記録をとりながら、それを把握することが自立支援につながる、という方も生活保護費受給者のなかにはいますので。

利用規模に応じて、一度こういう形でモデル事業を実施して、実際にどういう形で自立支援につながるのか、しっかり検証もしていきたいと思っております。

今回、半年から1年程度のモデル実施をやります。その状況を検証しまして、これはうまくいけそうだ、ということになればその後、今は三井住友カードさん、富士通総研さんとですけれども、他の事業者から申し出があった場合には、事業主体についてはいろいろな方に入っていただけるような、そういう制度設計にしたいと思っております。

いずれにせよ、全国初の試みですので、一回チャレンジをしてみたいと思っております。

本来は全受給者を対象とすべき

(以下、記者との質疑応答パートより)

記者:生活保護費のプリペイドカード支給をモデル事業として始める、という点についてですが、これは特異な事例を抽出して金銭管理支援をしていく、という……?

橋下:どうなんですか? そのあたり。どんな人を選ぶかっていうのは。

市担当者:今回はモデル実施でございますので、あんまり管理が困難な方になるとモデル実施がうまくいくかどうかって事もありますので、ケースワーカーが適切な方を選んでいただいて、ご本人に希望を聞いていただく、ということにしております。

橋下:まあモデル実施なんでね。記者からの質問で「大阪市のメリットは」なんて質問もあったみたいですけど、その人はあんまり家計というか、そういう事を知らないのかと。文書通信交通滞在費だって、そんなの全部キャッシュカード制度にしたら、全部一覧化できてわかるじゃないですか。そんなの当たり前のことですよ。

大阪市のメリットはというよりも、生活保護制度全体の適正支給、また受給者の支出の適正さということから考えたら、これは管理をする、記録化するなんていうのは当たり前のことなんでね。このカード化っていうのは、大いにメリットになると思いますよ。

それで大阪市に金銭がいくらはいってくるとか、そんなしょうもない話じゃなくて、生活保護制度全体に対して非常にメリットがあることだと思っていますから。

まあ僕は、本来ならばある意味全員、一定額についてはカード利用ということにしたほうが、それで全部記録を、報告を出させて、それを見ながらケースワーカーが指導すればいいんですから。

これは食品に使いすぎだとか、これはこうだあれはこうだ、って。家計において家計簿をつけるということが、いろはの「い」であることと同じように、記録化っていうのが一番重要で、受給者に家計簿つけてくださいって言ってもなかなかつけてくれないところを、こういった形でカード化すれば全部記録が自動で出てくるんで、非常にメリットになると思いますけれども。

その記録を使ってケースワーカーがどう指導に活かせるのか、その指導によってどう自立できたのか、そういうところを今度検証していって、これがうまくいくんだったら、ある意味全市的に広げていくと。もっとカード会社に協力を呼びかけるとか、そういう形になると思いますけれどもね。

記者:と申しますと、今回はモデル事業なので希望者だけですけれども、本来的には対象者全てがこの方式にしていくのが望ましいと?

橋下:僕はそう思いますよ。ただ全部をカードっていったら、それは現金の必要性もあるんでね。それは生活保護制度っていうのは税で賄っている制度であるんで、支給についても支出についても、適正さを求めることの一環として、受給者にはこれくらいの一定の負担を負ってもらっても、然るべきかなと思いますけれどもね。

「西成特区」で仰天改革案 生活保護受給者「就労所得貯蓄」で自立支援

2012.4.8 08:49 (1/3ページ)[激動!橋下維新]
生活保護受給者の就労・自立支援のイメージ


 大阪市橋下徹市長が活性化に向けた特区構想を打ち出した同市西成区で、生活保護受給者が働いて得た収入を行政側で積み立て、生活保護から抜ける自立時に一括返還して初期生活費に充ててもらう制度を導入するという改革案を、特区構想担当の市特別顧問、鈴木亘学習院大教授(社会保障論)がまとめたことが7日、分かった。区民の4人に1人が生活保護受給者という状況の中、受給者の就労・自立を促し、市財政を圧迫する生活保護費の縮減にもつながる一石二鳥の案としており、鈴木氏は近く橋下市長に提示する。

 不況を背景に、生活保護受給者数は全国的にも過去最多の更新が続いており、厚生労働省も同様の制度創設の検討に入ったが、自治体の事務量増大などの課題がある。西成区で制度が導入されれば全国のモデルケースとなる可能性もあり、成否が注目される。

 現行の生活保護制度では、原則として受給者の就労所得などが増えるとその分保護費がカットされるため「労働意欲の向上につながらない」との指摘がある。また、受給者が自立すると、それまで不要だった公的医療の保険料や医療費の窓口負担などが必要となり、自立時の生活費を圧迫する実情もある。

 鈴木氏の案では、西成区の受給者に自立支援プログラムによる5年間の就労義務を課し、収入は区の福祉事務所で貯蓄。自立時に返却するとしている。就労報酬額は、3年程度は最低賃金大阪府は時給786円)の適用除外として同400円程度とし、その後は最低賃金にすると仮定。企業側にも雇用義務を課し、若い労働者と雇用者のマッチングが図れるとともに、就労経験による技術習得にもつながるとしている。

 人口約12万人の西成区生活保護受給者は、今年1月現在で2万8412人にのぼり、大阪市全体(15万2703人)の2割近くを占める。市の受給者数は全国の市町村で最多で、平成23年度予算ベースでの生活保護費は、一般会計全体の約17%に当たる2916億円に達し、市財政を圧迫。縮減が喫緊の課題となっている。

トップエリート校誘致も

 西成特区構想に向けた鈴木氏の改革案には、ほかにもトップエリート校の分校誘致など斬新なアイデアが盛り込まれている。橋下市長は、生活保護受給率や高齢化率が高い同区を一つの縮図ととらえ、「西成が変われば大阪、日本が変わる」として子育て世代誘致のための税減免などにも取り組む構えを見せており、今後描かれる街再生のための青写真が注目される。

 国がまとめた2035年の人口推計予測によると、西成区の人口は現在の約3分の2の8万人台に落ち込むとされる。中でも、日雇い労働者が多い「あいりん地区」では、現在の4割以下の7千人台に落ち込み、15歳未満が1%台となる一方、高齢化率は48%に達すると推測されている。

 平成17年の国勢調査によると、同区は高齢者人口に占める単身高齢者の割合が日本一の60・7%。中でもあいりん地区で高い割合を示しており、新たな人口流入を生み出すことが大きな課題となっている。

 鈴木氏は改革案で、灘高校のようなトップ進学校の分校設置などによる高レベル教育の提供を提唱。治安対策を強化し、子育て世代にとって魅力あるハード、ソフトを整備すべきだとしている。また、外国人バックパッカーらによる簡易宿泊所などの利用が増えている点にも注目し、産業としての観光振興も提案する。

 鈴木氏は「負の部分に蓋をする施策ではなく、将来の方向性を打ち出し、明るい施策を考えるべきだ。懐の深い街の特性を生かした西成の未来を、特区で実現したい」としている。